「Excelで管理している業務をkintone化したい」
「kintoneで業務改善したいけれど、庁内で何を確認しておけばよいのかわからない」
「各部署からkintone化の相談を受けるための確認項目を整理したい」
自治体でkintoneの活用が広がるにつれて、このような悩みを抱えるDX推進部署や情報政策担当者も増えています。
kintoneは、業務に合わせてアプリを作成できるため、自治体のさまざまな業務に活用できます。
一方で、いきなりアプリを作り始めると、次のような問題が起こる可能性があります。
- 本来の業務目的が整理されていない
- 必要なライセンス数がわからない
- 個人情報を扱ってよいのかわからない
- LGWAN環境からどのように利用するのか決まっていない
- プラグインが必要になり、後から設計変更が発生する
- 誰がテスト・承認するのか決まっていない
- リリース時期に間に合わない
そこで重要になるのが、kintone化する前に庁内で確認事項を整理しておくことです。
本記事では、自治体が業務をkintone化する際に確認しておきたい項目を次の観点から整理します。
- 担当部署・庁内体制
- 申請の目的を確認
- ライセンス数
- 対象業務
- スケジュール
自治体のDX推進部署が、各部署からkintone化の相談を受ける際のチェックリストとしても活用できます。
kintone化の前に庁内で共有するべきこと
自治体のkintone活用では、業務主管課だけでアプリを作るのではなく、DX推進部署や情報政策担当部署などが相談窓口となるケースがあります。
実際に自治体の庁内伴走支援では、庁内からの相談対応、ライセンス付与、基本操作の説明、LGWAN対応などをDX部署が担う例があります。
また、kintone化の相談を正式な依頼にする前に、DX部署が「そもそも何が課題なのか」を一緒に整理することも重要です。
そのためには、最初からアプリの細かな設計を聞くのではなく、「誰が、何の業務で、どのような課題を抱えていて、何をkintone化したいのか」を確認できる様式を用意しておくと、庁内でのkintone化を進めやすくなります。
kintone化する際に必要な庁内の確認事項リスト
ここからは、kintone化を検討する際に確認しておきたい項目を紹介します。
1.担当部署・担当者を確認する
まず確認したいのが、誰がその業務を担当しているのかです。
最低限、次の項目を確認しておきましょう。
| 確認項目 | 確認する内容 |
|---|---|
| 担当部署 | kintone化する業務の主管課 |
| 所属 | 部・課・係など |
| 設定の主担当 | kintoneの設定を担当する職員 |
| 副担当 | 主担当を補助する職員 (複数の目でチェックできるため) |
| 担当者の内線番号 | 庁内での連絡先 |
| 連絡事項 | その他、事前に共有しておきたい事項 |
特に重要なのが、副担当も決めておくことで、担当者が異動した場合にも引き継ぎやすくなります。
2.kintone化に必要な庁内申請の「目的」を確認する
自治体によっては、kintoneを利用する際にDX推進部署などへの申請・報告が必要になります。
例えば、次のような項目を用意します。
- 部署として初めてkintoneを利用する
- kintoneの追加ライセンスが必要
- アプリ作成の報告
- 大規模な業務管理システムとして検討のため
- スペースを新たに作成するのか
- DX推進部署への事前相談が必要なのか
3.追加ライセンス数を確認する
2の設問でライセンス追加の希望の場合は、ライセンス数も確認しましょう。
- kintoneの追加ライセンス数
- フォームブリッジの追加ユーザー数
- kViewerの追加ユーザー数
- moconaviなど関連サービスの追加ユーザー数
4.対象業務を整理する
次に確認するのは、「対象業務」です。
次の項目まで整理しておきましょう。
| 業務に関すること | 備考 |
| 事業名 | 正式な事業名 |
| 根拠となる法律・条例・省令・通知・要綱 | |
| 事業の目的 | |
| 現在の業務フロー | |
| 現在のデータ | 使用しているExcel・メールでのやり取り 根拠にある様式・手作業で行っている集計 |
| 対象者・対象数・処理回数 | 手続きの対象者・対象団体等・対象数 年間の処理回数・問い合わせ件数 登録するデータ件数 |
| 現在どれくらい時間がかかっているか | それぞれの項目で算出の目安をつくりましょう。 ・Excelの作成 Excelの送付 ・回答の受領 回答内容の確認 ・疑義照会 別Excelへの転記 集計 ・帳票作成 メール送付 |
| 同じデータを管理してる他部署の有無 | |
| アプリ名 | 自治体の命名規則にそって行う |
| 具体的な開発内容 | ・Excelからの移行 ・庁内の調査・照会・問い合わせ管理 ・市民・事業者からの問い合わせ管理 ・市民・事業者からの申請受付 ・オンラインフォーム ・帳票出力 ・グラフ・ダッシュボード ・Webサイトへの情報掲載 ・AI活用 ・地図との連携 ・ガントチャートとの連携 |
| 利用する環境 | インターネット環境・LGWAN環境 |
| kintoneで利用する機能 | kintoneアプリ・AI機能・プロセス管理・グラフ機能・コメント機能・プッシュ通知・その他の機能 |
| 必要なプラグイン | ・フォームブリッジ ・kViewer ・レポトン ・moconavi ・その他のプラグイン |
| 個人情報を扱うか | 自治体のルールに沿って確認します。 |
| どの職員が利用するのか(入力する人) | |
| フィールド数・設問数の目安 | |
| 便利にする工夫 | |
| 自動返信メールの有無 | 送信するタイミング・件名・本文など |
| リリース前のチェック体制 | 複数の職員でチェックする体制 |
5.スケジュールをイメージする
リリース予定日から逆算して、次のスケジュールを検討していきましょう。
- 設計期間
- 自習・伴走支援
- アプリ作成
- プラグイン設定
- 動作テスト
- 修正
- 再テスト
- リリース判定
- 利用開始
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